各SNSの利用者層や特徴。不動産集客のためのターゲティング戦略

スマートフォンの普及により、SNSは情報収集の主要なチャネルとして定着しています。
特に若年層はTikTokやInstagramなどの視覚的なプラットフォームで不動産情報を得る傾向にあり、中高年層はFacebookやLINEといったコミュニケーションツールで信頼できる情報を求めています。
本記事では、世代別のSNS利用状況を踏まえ、不動産業界におけるSNSの重要性と、効果的な活用方法について考えていきます。

主要 SNS のユーザー年齢層・特徴まとめ

出典:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書 概要(総務省)

上記の表の通り、各SNSごとに利用者層に特徴があります。それぞれの主要SNSについて特徴をまとめました。

年齢層

全世代に利用されているが、特に20代から40代の女性に人気が高い。

特徴

  • 個人間のコミュニケーションツールとして利用されるだけでなく、グループチャットや公式アカウントを通じて、情報交換やコミュニティ形成が行われている。
  • 「LINE」の利用率が90%を超えており、年代別でも10代から50代で90%を超えている。
  • 決済機能やクーポン配布など、生活に密着したサービスが提供されている。
  • LINEの利用時間は、他のSNSに比べて長く、日常的なコミュニケーションツールとして定着している。

年齢層

10代から40代まで幅広い層に利用されているが、特に20代から30代の男性に人気が高い。

特徴

  • 短文での情報発信が特徴で、ニュースやトレンド、意見交換の場として利用されている。
  • ハッシュタグを活用することで、特定の話題に関する情報を集めることができる。
  • Xの利用時間は、他のSNSに比べて比較的安定している。

年齢層

40代以上が最も多く、30代も一定数利用。

特徴

  • 実名登録が基本で、友人や家族とのコミュニケーションを目的とする人が多い。
  • ニュース記事や情報共有、グループ活動など、幅広い用途で利用されている。
  • Facebookの利用者は、他のSNSに比べてやや減少傾向にある。

年齢層

10代から30代が中心。特に10代後半から20代前半の女性に人気が高い。

特徴

  • 写真や動画を共有し、自己表現やコミュニケーションを行うプラットフォームとして利用されている。
  • ストーリーズ機能の利用が活発で、日常の出来事を気軽に共有できる。
  • インフルエンサーマーケティングが盛んに行われており、トレンドを意識した投稿が多い。
  • Instagramの利用時間は、若年層を中心に増加傾向にある。

年齢層

10代から30代の若年層を中心に全年代で利用されている。近年では60代以上の利用率も65%を超えるなど、幅広い世代に浸透している。

特徴

  • ユーザーが作成した動画を誰でも視聴できるプラットフォーム。
  • 音楽、ゲーム、アニメ、ニュース、教育など、あらゆるジャンルの動画が存在する。
  • チャンネル登録、コメント、高評価などを通じて、クリエイターと視聴者の間でコミュニティが形成される。

年齢層

10代が中心。20代も比較的多い。

特徴

  • ショート動画の共有が特徴で、音楽やダンス、コメディなど、エンターテイメント性の高いコンテンツが多い。
  • アルゴリズムによって、ユーザーの興味関心に合った動画がおすすめされる。
  • デュエット機能やステッチ機能など、ユーザー同士のインタラクションを促す機能が充実している。
  • 特に若年層を中心に近年急激に増加しており、新たなトレンドを生み出すプラットフォームとして注目されている。

各SNSの特徴を生かした活用例

前述の通り、各SNSにはそれぞれ異なる特徴とユーザー層が存在します。不動産会社がSNSを活用する際には、これらの特性を理解し、最適な戦略を立てることが重要です。ここでは、各SNSにおける具体的な活用例をまとめました。

スクロールできます
SNSターゲット層特徴不動産会社の活用例
LINE全世代
(個別対応重視)
個別相談
情報提供
配信
個別相談、物件情報の詳細提供、契約手続きサポート、アフターフォロー、住み替え・資産活用相談など、パーソナルな対応が求められるサービス。
特に、丁寧なコミュニケーションを重視する層に効果的。
X(旧Twitter)20代~40代
(情報感度高)
速報
情報収集/発信
最新の不動産ニュース、市場動向、不動産投資情報、住まいのノウハウ、物件に関する豆知識など、タイムリーな情報や専門的な情報提供。
特に、情報収集意欲の高い層、トレンドに敏感な層にリーチしやすい。
Facebook30代~50代
(家族・地域)
地域密着
イベント
顧客対応
地域密着型の物件情報、地域の生活情報、住まいに関するイベント情報、過去の取引事例紹介、お客様の声など、地域コミュニティや家族を意識した情報提供。
特に、地域とのつながりを重視する層、家族で住まいを探している層に効果的。
Instagram10代後半~30代
(若年層・女性)
視覚訴求
日常発信
おしゃれな物件写真・動画、インテリアコーディネート例、周辺のおすすめスポット紹介、ライフスタイル提案、住まいのアイデア紹介など、視覚的に魅力的なコンテンツ。
特に、デザイン性やライフスタイルを重視する層、若年層の住まい探しに効果的。
YouTube全世代
(情報収集意欲高)
詳細情報
地域情報
顧客の声
物件紹介動画(ルームツアー、周辺環境紹介)、住まいのノウハウ解説、不動産投資解説、住宅ローン解説、お客様インタビューなど、詳細な情報や専門知識を求める層向けのコンテンツ。
特に、高額な取引を検討している層、じっくり情報収集したい層に効果的。
TikTok10代~20代
(Z世代)
ショート動画
トレンド
企画
トレンドの音楽やエフェクトを活用した物件紹介、街の魅力紹介、住まいに関するおもしろ企画、DIYアイデア紹介など、エンターテイメント性の高いコンテンツ。
特に、最新トレンドに敏感な若年層、気軽に情報収集したい層に効果的。

まとめ

不動産集客におけるSNS活用の重要性と、各プラットフォームの特徴、そして各ターゲット層に響く活用例について解説しました。

SNSで発信した情報をホームページでも活用することで、集客効果をさらに高めることができます。
「不動くん」では、物件情報ページなどのフリースペースにInstagramやTikTokの物件紹介投稿やショート動画を埋め込んだり、YouTubeのルームツアー動画投稿を埋め込んだりといった活用が可能です。これにより、ホームページを訪れたユーザーに、よりタイムリーで魅力的な情報を提供し、問い合わせや来店を促進することができます。

ぜひ、SNSを活用した効果的な集客戦略を実践してみてください。